キャンプの醍醐味といえば焚き火!
TERUもなんとなく焚き火台を購入し、着火剤を用いて強引に火をつけ体験してみました。
しかし、キャンプの焚き火といえば手間暇かけて育てた火こそ達成感とともに湧き上がるものがあるのだそう。
そこで、薪割りから始めてみようと思いました。
薪割りの道具を探している最中、ひとめぼれしてしまったのがBAREBONESのジャパニーズナタアックス。
スタイリッシュなその見た目に飛びつくように購入してしまいました。
今回は、ジャパニーズナタアックスの使用感をレビューするとともに、初心者キャンパーが薪割りを初めて実戦してみた様子を紹介したいと思います。
洗練されたデザインに惚れ惚れするBAREBONESジャパニーズナタアックス2.0
薪割りをする上で必要となる斧やナタ。
キャンプで利用するにはどちらを選択すべきなのだろう?
斧であればヘッドの重さもあり薪を割るのに適しているのであろうと思われます。
一方、ナタは細い幹を伐る作業に向いているとのこと。
TERUはキャンプで使用する薪をホームセンターなどで購入していたのですが、ある程度の太さに割られている薪であれば扱いやすいナタの方が初心者には向いているのではないだろうか?
ネットで斧やナタについて調べていると、結局のところ「自分に合っている方を選ぶべきだ」という言葉まで目にすることになり迷うばかりなのでした。
そのような思いの中でアウトドアショップを巡っていた時、目にしたのがBAREBONESのジャパニーズナタアックス2.0。
シャープなデザインにも関わらず、重厚感すら感じる見た目に惚れこんでしまうかのように手にしていました。
使ってみたい!これこそアウトドアギアを選ぶ上で大事な要素だと思う。
ワックスドキャンバス製シース
安全に持ち運べるように、ワックスドキャンバス製シースが付属しています。
帆布生地にワックスを染み込ませることで耐水性を高めており、耐久性と軽量性を備えているのでツールを保護するのに最適な生地だそうです。
また、ワックスドキャンバスの特徴として生地表面にシワができて馴染んでくるという、経年劣化を楽しむことができる素材。
ただ強度が高いだけではない。使用感を感じるほど愛着も湧いてきますよね。
濃褐色のハンドル部分と薄墨色のシースの落ち着いた配色でありながらも存在感を感じます。
ハンドル部分もしっかりホールドされて、持ち運びの際にずれ落ちる心配もありません。
ただし、シースの一部に切れ込みがはいっており、この部分に指などを滑り込ませてしまい怪我をしてしまう恐れもあります。
刃がシースで守られているとしても、取り扱いには注意しましょう。
ベルトフックで気分が上がる
ジャパニーズナタアックスはシースに収納した状態でL49.5(刃長30cm)×W1.9×H5cmのサイズ感。
枝打ち・木を削る・雑草を切り払う・包丁としての用途など幅広く汎用性の高いツールですが、持ち運ぶにはちょっと大き目かなと思います。
シースの裏にはベルトフックとして引っかけることのできる金具がついているので、腰差しのようにして持ち運ぶこともできるのです。
ただし、しゃがみ込むと腰から外れそうになってしまうのが非常に気なります……。
ベルトループでも良かったのではないかな。
握りやすいハンドルにフルタング構造でバトニングにも使える。
ハンドル部分の柄素材にはウォールナットが使用されています。
重厚感のある焦げ茶色は、他の木にはない色合いです。
ツヤがある・落ち着いた色調・美しい木肌といった特徴があり、高級品として扱われています。
その上、硬くて丈夫な広葉樹に属するウォールナット材は耐久性に優れ、衝撃に非常に強い。
ライフル銃などの銃床に使われるほど衝撃に強いのだそう。
手にした感触もツルツルとして触り心地がとても良いです。
手の形状に合わせて加工されているので、しっかり握りこめば薪割りの際に手から離れてしまう心配もなさそう。
そして、重要なことがフルタング構造であるということ。
フルタング構造という言葉を今まで聞いたことがありませんでした。
薪割りから焚き火をしてみたいと思い、まずは何を揃えればいいのか調べていた時に初めて耳にした言葉です。
焚火について調べようと思ったTERUは、伊豆のぬし釣りで紹介されている初心者におすすめの焚き火道具10選を参考にさせていただきました。
【キャンプ道具】最初に揃えたい初心者におすすめの焚火道具10選!選び方の基本
これから、焚き火を始めてみようという方には非常におすすめです。
そこで話にでてきたのがフルタング構造というものでした。
フルタングに対して、ブレードがハンドルの半分まで入っているものがナロータング。
バトニングもできるということですが、折れる危険性もあり不向きだそうです。
使ってみたいと思うものを手にすることがキャンプを楽しむ醍醐味かもしれません。
ですが、自分の経験を考え安全性に長けているものを選択することも大事だなと感じるのでした。
汎用性を重視した刃長30cmのブレード
刃長が30cmもあるジャパニーズナタアックス。
見た目には長尺の方がかっこよく見えてしまったりもしますが、普段から刃物を取り扱うこともない初心者が振り回すには扱いづらいのではないだろうかなどと思ってしまったりします。
見た目は文句なくかっこいい!
枝打ち、木を削る、雑草を切り払う、包丁としてなど様々な用途で幅広く使用できるように、薪割用のナタより薄く軽量に作られているそうです。
重量は1kgありますが、実際に手にしてみると手に馴染むようなハンドル構造も相まってそこまで重さを感じることがありません。
斧のようにヘッドの重さがない為、初心者でも刃物の重さに振られることなく使用できるのではないかと思います。
軽量でも長尺がゆえにバトニングがしやすいという利点もあり、まさにナイフと斧のちょうど中間に位置するツールと言っていいのではないでしょうか。
ブレードの素材は軽量で錆にも強いステンレス。
ブレード全体はマットな質感で、レトロな重厚感を感じる見た目は初心者が手にしても様になってしまいます。
薪割り実践!
薪割りがしてみたくて購入したジャパニーズナタアックスですが、太くて硬い丸太や薪等を割る用途には適してないとのこと。
太い薪割りには、同じBAREBONESでもプラスキアックスがお勧めだそうです。
針葉樹と広葉樹に分かれる薪の種類
焚火をしたことがなかった頃には、焚火に使う薪は木材であればなんでもよいのではないかと思っていました。
焚火台を準備して、ホームセンターで「薪」と書かれ売られている木材をただ買い込んで着火剤を用いて強引に火をつける感じです。
それだけでも楽しいのですけどね。
ただ、薪割りから始めたいとすると、木材の種類によって燃え方や燃焼時間が異なることを知ることになります。
焚火に使用する薪は、針葉樹と広葉樹の2つに大きく分けられるのです。
つまり、焚き付けには針葉樹を使用し、ゆっくり焚火や焚火料理を楽しむには広葉樹を使用するように使い分けると良いのですね。
そこで気になることが、ジャパニーズナタアックスでは薪の中でも硬い広葉樹は割ることができないのかということでした。
そして、初めての薪割りのためにソロキャンプ用の広葉樹と針葉樹の薪2点セットを購入しました。
良く燃える針葉樹の薪(カラマツ他)と火持ちの良い広葉樹の薪(ナラ他)が長さ17cmに細かくカットされたものです。
重量の記載はありませんでしたが、おそらく合わせて3~4kg程かと思います。
焚き付けも同梱されているので、薪割りの必要もないと思ってしまった……。
そして、ホームセンターでよく売っている広葉樹を購入してから薪割りへ向かうことにしました。
薪をほとんど知らない人間に「薪」とだけ書かれている値札は酷だなと思いながら見てましたが、値札のしたの方には小さく国内産ナラと書かれており、広葉樹だということがわかります。
代表的な針葉樹・広葉樹は以下のとおりです。
- 針葉樹:松(マツ)・杉(スギ)・檜(ヒノキ)
- 広葉樹:樫(カシ)・楢(ナラ)・欅(ケヤキ)・椚(クヌギ)・楓(カエデ)・白樺(シラカバ)
長さは36cmにざっくりカット。
インターネットで購入した薪とはこのような感じのサイズ差になります。
薪割りの準備
それでは、実際に薪割りをしていきたいと思います。
まずは、安全面を考慮して周りに人がいないか確認。
扱うものが大きめの刃物であり、薪のささくれや薪を縛っているPPバンドで怪我をしてしまう恐れもあるのでグローブは装着しましょう。
キャンプ用のグローブは高価なものでなくても十分使い勝手はよいです。
TERUのキャンプ用グローブはアウトドアショップのワゴンセールで500円で購入しました。
そして、もう1つ準備しておきたいのが薪割台。
地面に直接置いて割れないこともないと思いますが、芝や柔らかい土だと薪割りの際に衝撃が地面に逃げてしまいうまく割ることができません。
また、砂利や硬い岩の上で行うと最後まで割り切ったときに、刃が当たり欠けたりしてしまうそうです。
このような流木が流れ着いてたら薪割台としても利用できますね。
ただし、不安定な場所で薪割りを行うことも事故につながってしまう可能性もあるので、できれば薪割台は準備しておきたいです。
そして購入した薪割台がこちら。
手のひらサーイズ!思っていたより小さかったー!!
荷物が増えることを懸念して小ぶりなものがいいと思ったらとてもかわいいサイズでした……。
見てわかる通り、「ハンドル必要ある?」というくらいのサイズ感です……。
サイズは直径が約10~14.9cm、高さが4.6~7.2cmになります。
よく説明を読んでみると「ブッシュクラフトや着火台、さらにキャンプ料理の置台にも」と書かれていました……。
直径が約15~18cmの大サイズもあるそうなのですが、一回り大きいくらいなのであまり変わらなそうです。
ですが使用されている材料は、非常に硬い樫の木。
振り下ろした刃をしっかり受け止めてくれました。
ジャパニーズナタアックスに適した薪の割り方とはバトニングよりは叩き割るイメージ
汎用性の高いジャパニーズナタアックスは薄く軽量な為、もちろんのこと斧のように振り下ろし一刀両断薪することは無理です。
薪のサイズ感や種類によってどのように使い勝手が変わるのかを試してみました。
バトニングはしやすい
アウトドアナイフでもバトニングをすると、自然に刃先を叩くことになりますよね。
それを考えると、刃長が30cmあるジャパニーズナタアックスはブレードの背中を叩きやすいのでバトニング自体は非常にやりやすいです。
ただ、一般的に刃が厚いことによって「裂く」力が強くなるため、ジャパニーズナタアックスはバトニングには不向きだと言えるかもしれません。
まず、17cmと短めにカットされた針葉樹、広葉樹をバトニングで割りたいと思います。
やはり、広葉樹の方が刃が入りづらいのはありますが、あらかじめ小さめにカットされてあるせいか比較的簡単に割ることができました。
そして、ホームセンターで購入した36cmの長めに大きくカットされた広葉樹もバトニングで割れるか試したいと思います。
まず最初に思ったことは、バトン選びも重要だということ。
バトニングする際には、バトンと呼ばれる棒状の木材をハンマーのように使い刃の背部分を叩く必要があります。
大きめの木材を割るのに対して、バトンが軽すぎるといくら叩いても薪に刃が入っていきませんでした。
ひたすら叩き続けて、5分の1ほど刃が入ったところで断念……。
続いて、バトンを硬くて重い広葉樹に変えたところ大きめの薪を割ることもできました。
ただし、ハンマー代わりに用いた薪は持ちづらく、片手で振るにはあまりにも重いです……。
それに、持ち手に伝わる振動がナタアックスを痛めつけてるようでなんか嫌だ……。
大きい広葉樹を真っ二つにすることはほぼ不可能であり、端を削ぐようにすれば細くカットすることはかろうじてできます。
ですが、節がある部分では割ることもできず刃が食い込んで抜けなくなってしまいます。
斧と同じような振り下ろすイメージで
やはり刃の薄いナタアックスでは、バトニングでは薪が割りづらいと感じてしまいました。
自分なりに割りやすいと感じた方法は、斧と同じように振り下ろし叩きつけるようにしたほうが割りやすいです。
薪が小さく自立しにくい場合には、片手で薪を持ちブレードを当てながら叩きつけます。
薪に刃が食い込めば、振り下ろす力が加わり楽に薪割りをすることができました。
「パカーン」と乾いた薪の割れる音がたまらないのです。
バトニングのように、バトンを強く叩きつけるような力もいりません。
ハンドル部分が握りこむ手に最適な形状をしていますので、強めに振り下ろしてもすっぽ抜けてしまうようなこともなさそうです。
そして、刃長が長いこともこの割り方に非常に適していると思いました。
まとめ
まずは、一目ぼれしてしまう洗練されたデザイン。
重厚感のあるハンドルに、マットな質感のあるブレードは手にするだけで様になってしまいます。
しかしながら、見た目重視というわけでもなく手から滑り落ちづらいハンドルの形状や、ハンドルをしっかりロックしながら持ち運べる安全面も考慮されていました。
薪割りに適しているとは言い難いですが、汎用性は高く長尺でありながらも初心者でも非常に扱いやすいものであったと思います。
なにより、キャンプでジャパニーズナタアックスを使用しているだけで気分が上がってしまいました。
薪割りなら動画の方がわかりやすいので、ぜひともご覧ください。
乾いた薪の割れる音が心地良いです。