埼玉県秩父地方と言えば、歴史ある寺社仏閣・自然を満喫できるアクティビティー・おいしいご当地グルメと魅力あふれる観光スポットです。
今回は、誰もが知る注目スポットではなく、山奥にひっそりとある秩父高原牧場に立ち寄ってきました。
見渡す限り緑の山々に囲まれた最高の景色と、小型でおとなしいヤギと触れ合いながらのんびりした時間を過ごせます。
また、乳製品の手作り体験やミルク感たっぷりの高原ソフトクリームで小さな子供でも満足してくれるはず。
秩父観光の際に、ドライブがてらちょっと立ち寄ってみたいと思える秩父高原牧場をご紹介します!
秩父の山奥「秩父高原牧場」
秩父高原牧場は、県内の酪農家から乳用子牛を約200頭預かり、秩父の広大な放牧地で育成している牧場さんです。
緑が広がる素晴らしい景色をはじめ、小動物との触れ合いや乳製品の手作り体験学習を行っていたり小さな子供連れでも満足できるはず。
近年では、眼前に広がる広大な丘を赤く染めあげる「天空を彩るポピー」を堪能することもでき、花にあふれる牧場とも言えます。
標高差400mある秩父高原牧場へのアクセスは車で!
秩父の山奥にひっそりと広がる秩父高原牧場は、どのルートを利用しても急な山道になっています。
関越自動車道嵐山・小川I.Cから牧場までは車で45分の場所に位置しますが、バスを利用したとして、最寄りのバス停から牧場までは5kmという長い山道を歩かなくてはなりません。
標高差はなんと400mにもなり、90分かかるそうです!
これはもう登山と言えるのではないだろうか……。
秩父高原牧場に訪れる際は、車かタクシーを利用することを強くおススメします。
触れ合う・学ぶ・体験できる「彩の国ふれあい牧場」
広大な秩父高原牧場の中で、酪農を学ぶ施設や動物と触れ合うことを目的とされたのが彩の国ふれあい牧場です。
今回は、ここで食べることができるソフトクリームが非常においしいということで、秩父を訪れた際に立ち寄ることにしました。
目的地に到着すると、見慣れない標識が目に飛び込んできます。
「注意 牛の横断あり」
残念ながら、牛が横断する光景を目にすることはできませんでしたが、一般道を牛が横断する姿を見てみたいですね(笑)
2か所ある駐車場は、合わせて110台も停めることができます。
駐車場料金がかからない点は、立ち寄りスポットにはうれしいポイントですよね。
ふれあい牧場の中心施設「モーモーハウス」
- 住所:〒355-0372 埼玉県秩父郡東秩父村大字坂本2951(秩父高原牧場)
- 電話:0494-65-0311
- 開園日:毎日開園(月曜日、年末年始を除く
- 開園時間:8:30~17:15
- 駐車場:あり
モーモーハウスは、パネルなどで畜産や牛乳などに関する情報を展示していたり、乳製品の手作り体験学習の場を設けたふれあい牧場の中心施設となっています。
乳用牛の乳が出る仕組みを学んでみた
モーモーハウス内にある展示室や研修室では、畜産の仕事やミルクの製造方法までわかりやすくパネル展示されていました。
大型シアターでは、酪農や畜産についてのお話を映像から学ぶことができるのです。
ミルクの歴史や文化、埼玉の畜産物の産地などもパネルで紹介されています。
ぎっしり並べれらた牛乳パックの中には、なつかしいと思われる方もいるかもしれませんね。
ちなみに、埼玉県出身のTERUでも9割以上が見たことがない牛乳パックでした(笑)
さらに、奥に進むと等身大の牛の模型が展示されていました。
妙にリアルでこわっ……
下にあるパネルをぽちっと押してみると、乳用牛の乳の出る仕組みについてわかりやすく説明してくれます。
そして、このモーモーハウス内には絵本コーナーや授乳室・遊具スペースも完備されていますので、小さな子供でも楽しむことができる施設です。
アイスやバターなどの乳製品を自分の手で作ってみよう
実習室では、牛乳や生クリームを使った乳製品の手作り体験学習を行うことができます。
参加申し込み | 各日先着順 |
---|---|
実施期間 | 3月~11月の土、日、祝日 |
定員 | 約30名 |
アイスクリーム・バター・チーズ・牛乳プリン等、体験内容は様々。
TERUが訪れた時の体験内容は、手作りバター体験でした。
来場者人数や体験内容によって、実施回数や定員は変わってくるとのことです。
ホームページ上で、体験学習の実施メニューが更新されていますので確認してみてください。
日曜日の午後に訪れたにも関わらず、参加することができたのはローカルスポットの強みですかね(笑)
なんといっても、参加料金がたったの200円です!
実習室の中には、ロッカーもありますので手荷物があっても安心。
参加している方はカップルから家族連れに老夫婦まで。
やはり、日曜日ということもあり手作り体験学習は人気でした。
体験時間になり、参加者がそろったところでバター作り体験のスタートです。
それぞれ青い蓋つきのカップが準備されています。
中身は生クリームなのですが、これを振って、振って振りまくる!
それだけ(笑)
職員の方が、秩父高原牧場にいる乳牛についての説明やバターを作るコツを教えてくれている間も、ひたすらカップを振り続けます。
バターを作るためのコツとしては、乳脂肪35%以上のできるだけ脂肪分の高い生クリームを使用することが望ましく、しっかり冷やしておくとバターを作る時間の短縮にもなるそうです。
TERUも必死こいてカップを振り続けます。
少しすると、中身はホイップ状になり手応えがなくなります。
さらに振り続けると、バシャバシャとした音とともに再度カップに手応えを感じてきました。
水分が分離され、残る固形物がバターになるのです。
ちなみに、分離された水分は乳清(ホエー)と呼ばれ無機栄養分やビタミンが豊富で栄養価が非常に高いとのこと。
ホエー豚とか、ホエイプロテインとかよく目にするけど栄養価が高い上に、カロリーを大幅に抑えてくれるんだね。
分離したホエーも飲んでみましたが、うっすい牛乳という感じでした。
さらに振り続け、カップの中からコロコロした感触を感じるようになればバターの完成です。
食塩で味を調え、クラッカーに塗っておいしくいただきます。
バターを作る作業工程が、こんなに簡単なものであったとは驚きでした。
空のペットボトルと生クリームさえあれば、自宅でも手作りバターを作ることができます。
コスト面を考えると、普通にバターを購入しても変わらないと思いますが、子供の食育として良い経験にもなるのではないでしょうか。
農協が手掛ける地元野菜から牧場ミルクソフトのお店「めーめーハウス」に「ミルクハウス」
地元の農協が手掛ける店舗さんで、乳製品や地元野菜が売られています。
営業は原則として、4月~11月までの土・日・祝日のみで雨天などのため営業しない場合もあるとのこと。
平日と冬季は営業していないので要注意です!
めーめーハウスでは、たくさんの地元野菜が売られていたり、軽食を購入することができます。
とくに、秩父で採れたイチゴは大粒で甘みが強くとてもおいしかったです。
やはり、牧場の人気ナンバーワンはソフトクリームですね。
TERUが訪れた日も、長い行列ができていました。
秩父のオリジナル牛乳「秩父山麓牛乳」もあるそうなのですが、訪れたのが午後であった為か売り切れでした。
モーモーハウスの中にも牛乳の自動販売機がありますが、こちらも残念ながら売り切れ。
ですが、めーめーハウスのイチゴとミルクハウスのソフトクリームを堪能し大満足です。
ミルク感たっぷりで濃厚なソフトクリームは絶対食べるべき!
採れたてのイチゴと、牧場で食べるソフトクリームのフレッシュさがたまりません。
牧場内には、秩父高原を見渡すように椅子とテーブルが設置されています。
見渡す限り緑の牧草地と、奥に広がる山々をみながらゆっくり過ごすことができますよ。
イチゴがあまりにおいしかったため1パック購入し、景色を堪能しながらぺろっと食べてしまいました(笑)
小型で人懐っこい「ヤクシマヤギ」との触れ合い
放牧地で触れ合えるのが、小型でかわいらしいヤクシマヤギ。
成長しても20~30kgにしかならず、人懐っこいため子供でも安心して触れ合うことができます。
その愛くるしい姿に、携帯カメラを構えずにはいられません。
ヤクシマヤギは、人を恐れることもなく一心不乱に牧草を食べる可愛らしい姿を写真に収めさせてくれます。
大人から子供まで、ヤクシマヤギとの触れ合いを楽しんでいました。
産まれて間もないであろう子ヤギは、さらに可愛い!
小さい口で勢いよく牧草を食べる姿がたまらないです。
しかし、注意事項はしっかり守りましょう。
気をつけないとヤギの頭突きが飛んでくるそうです(笑)
- やさしく触る
- 大きな声や物音を出さない
- 走って追いかけない
- 生えている草以外(お菓子など)の食べ物を与えない
いくら小型のかわいらしいヤギと言えどもこの角で頭突きをされたらたまらん
秩父高原を紅く染める「天空のポピー」
秩父高原を訪れるのであれば、5月から6月にかけてがおススメです。
この時期になると、ポピーの花が秩父高原を赤く染めます。
秩父高原牧場から車で5分の場所に位置するポピーの丘には、面積5haに1,500万本ものポピーの花が植栽されているのです。
ポピーの開花に合わせた「天空のポピーまつり」
5月下旬~6月上旬には「天空のポピーまつり」が開催されます。
- 住所:〒355-0372 埼玉県秩父郡東秩父村坂本2949-1
- 電話:0493-82-1500
- 開園時間:9:00~17:00(最終入場16:30)
- 駐車場:あり
広い駐車場は無料であり、入場料は300円と気軽に立ち寄れるスポットです。
大人(中学生以上) | 300円 |
---|---|
小人(小学生以下) | 無料 |
会場内に入ると、観光土産品や軽食の出店があります。
休憩所やお手洗いも完備されていますので、秩父の名産を堪能しながら眼前に広がるポピーの丘をゆっくり堪能することができるのです。
TERUもアイスコーヒーを片手に、美しいポピーを目に焼き付けたいと思います。
美しい景観を損なわないように、注意事項はしっかり守りましょう。
- 山の牧草地を使用しているのでバリアフリーではありません。
- 喫煙所はありません。
- ゴミ箱が設置されていません。
- 看板記載の表示や関係スタッフの忠告を無視して通行した場合、事故、怪我等の責任は一切負いかねますので、予めご了承ください。
- 路上駐車は大変危険ですので、やめてください。
公式HPより引用
バリアフリーではないとのことですが、遊歩道はウッドチップが敷かれていました。
牧草地の斜面を利用しているため緩やかな坂道しかないので比較的歩きやすいです。
ゴミ箱の設置もありませんが、購入したお店でゴミを処理していただけます。
恋の予感・いたわり・陽気でやさしい・思いやりなどたくさんの花言葉をもつポピーですが、赤い花をメインとしてピンクや白い花もちらほら見かけます。
それぞれに異なる花言葉を持つので、調べてみると景色の楽しみ方も増えますね。
ちなみに、黄色いポピーは西洋の花言葉で「wealth(富)」や「success(成功)」を意味するそうです。
黄色いポピーを見つけることができなかった……。
丘一面に広がるポピーの花を目の前にすると、赤く染まる景色に見入ってしまう。
ポピーの開花時期は長くはないですが、この景色を見るために秩父を訪れることをおススメできるスポットでした。
まとめ
秩父の主要な観光スポットからは若干離れているものの、立ち寄りスポットとして十分に楽しむことができました。
牧場で食べるミルク感たっぷりのソフトクリームはぜひ食べていただきたい。
ヤクシマヤギの愛くるしい姿にもたまりません。
やはり、観光地を訪れる際にはどうしてもお金がかかってしまいますよね。
しかし、手軽に乳製品の体験学習に参加することもでき、季節によってはきれいな景色までも堪能できるおススメスポットでした。