ブログタイトル

江戸時代の面影を今も残す大内宿への日帰り旅行。長ネギを箸代わりに用いる「高遠そば」はとても美味です!

f:id:C-Kingfisher:20190212235249j:plain

今回ご紹介するのは、福島県南会津の山中にある「大内宿」

江戸時代に宿場町として栄えた大内宿は、現在でもその雰囲気をよく残す福島の観光名所です。

箸の代わりにネギを用いて食べる「高遠そば」は、ぜひ食べていただきたいご当地グルメ!

大内宿周辺の立ち寄りスポットも合わせてお伝えします。

茅葺屋根の民家が街道沿いに建ち並ぶ「大内宿」

大内宿は、会津城下(福島県会津若松市)と下野の国(しもつけのくに)(栃木県日光市今市)を結ぶ全長130kmの街道にある宿場町です。

16箇所ある宿場の中で、会津城下から3番目の宿場町として1640年ごろ(江戸時代前期)に整備されました。

若松城下 - ①福永宿 - ②関山宿 - (氷玉峠) - (大内峠・標高920m) - ③大内宿 - (中山峠) - ④倉谷宿 - (八幡峠) - ⑤楢原宿 - ⑥田島宿 - ⑦川島宿 - ⑧糸沢宿 - (山王峠・標高935m)- ⑨横川宿 - ⑨中三依宿 -(高原峠・標高1,200m)- ⑩五十里宿 - ⑪高原新田宿 - ⑫藤原宿 - ⑬大原宿 - ⑭高徳宿 - ⑮大桑宿 - ⑯今市宿

宿場としての役目を終えた現在は、殆どの民家が土産店または蕎麦屋等の店へと変わっています。

当時の雰囲気をそのまま残す風景に、1年を通して多くの観光客が訪れる人気スポットです。

大内宿へのアクセス

  • 住所:〒969-5207 福島県南会津郡下郷町大内山本
  • 電話:0241-68-2657
  • 営業時間:9:00~17:00(店舗により若干異なります)
  • 駐車場:あり

東北道白河ICから、車で約1時間ほどの距離にあります。

山道を走りぬけると、大内宿の駐車場が見えてきました。

辺りは山々に囲まれ、とても静かで空気が澄んでいます。

f:id:C-Kingfisher:20190212235038j:plain

大内宿の駐車場は、数十台はおける広い駐車スペースに、公衆トイレが併設されていました。

f:id:C-Kingfisher:20190212235035j:plainf:id:C-Kingfisher:20190212235033j:plain
中型・大型バス マイクロバス 軽・普通車
2.000円 1.000円 400円

混雑時には、臨時駐車場も準備されています。

江戸時代の面影残す宿場町

大内宿に足を踏み入れれば、そこは別世界

旧街道沿いに、茅葺屋根の民家が整然と並びます。

f:id:C-Kingfisher:20190212235159j:plain

民宿や、お土産・お蕎麦屋さん等の多くのお店が軒を連ねていますが、当時の面影をそのまま残す風景に風情を感じますね。

f:id:C-Kingfisher:20190212235218j:plainf:id:C-Kingfisher:20190212235553j:plain

手作りの郷土色豊かな小物類を、お土産としている叶屋さん。

色とりどりのちりめん民芸品が、とてもかわいらしいですね。

f:id:C-Kingfisher:20190212235556j:plain

思わず、手に取りながらながめてしまいます。

お店の方も、「どこから来たの?」「またこらんしょ」と、方言を交えて優しく声をかけてくれました。

f:id:C-Kingfisher:20190212235221j:plain

まっすぐ伸びる街道沿いを抜けた先に、大内宿の街並みを一望できるスポットがあります。

高台に登り、素晴らしい景色を目に焼き付けましょう。

f:id:C-Kingfisher:20190301234913p:plainf:id:C-Kingfisher:20190212235238j:plain

急な階段を登りきるのは一苦労……。

登り切った先には、整備された山道にベンチが並べられています。

大内宿を見下ろせば、息を切らして登った疲れも忘れてしまうはず!

歴史ある古き良き街並みが、雪化粧することで格別の美しさになっていました。

f:id:C-Kingfisher:20190212235243j:plain

また、季節によってその景色は一変します。

初夏に訪れた際には、青空も相まってとても気分が晴れやかになりました。

f:id:C-Kingfisher:20190212235905j:plainf:id:C-Kingfisher:20190212235859j:plain
初夏の大内宿

箸の代わりに長ネギを用いる「高遠そば」

福島県会津地方で受け継がれてきた高遠そばは、鰹節をかけた蕎麦を大根おろしを入れただし汁につけ、箸代わりの長ネギで食べるという名物です。

会津の殿様をも「これは美味じゃ」と唸らせたそうです(笑)

私が訪れたのは、大内宿に入ってすぐにある蕎麦処「三澤屋」

f:id:C-Kingfisher:20190212235143j:plain

  • 住所:〒969-5207 福島県南会津郡下郷町大内山本26-1
  • 電話:0241-68-2927
  • 営業時間:10:00~16:30

何度か大内宿に訪れたことがありますが、毎回のように三澤屋さんに立ち寄らせていただいています。

冬の時期であったため、すだれで越冬の準備がされていました。

f:id:C-Kingfisher:20190212235150j:plainf:id:C-Kingfisher:20190212235155j:plain

夏になれば、心地よい風が吹き抜ける解放感抜群のお店です。

f:id:C-Kingfisher:20190212235849j:plain

季節によって、古民家ならではの風情を感じますね。

f:id:C-Kingfisher:20190212235435j:plainf:id:C-Kingfisher:20190212235513j:plain

お店の中では、こたつが準備されポカポカです。

f:id:C-Kingfisher:20190212235533j:plain

注文した高遠そばは、鰹節・大根さらに長ネギが1本添えられて提供されます。

f:id:C-Kingfisher:20190212235133j:plain

おつゆに大根のしぼり汁とだし汁が使用されている、とてもやさしい味付けです。

添えられた長ネギで食べることで話題になりましたね。

f:id:C-Kingfisher:20190212235138j:plain

鰹節にからめたお蕎麦を頬張り、箸代わりに用いた長ネギにかじりつきます。

実際に、食べてみると……。

非常に食べづらい(笑)

ですが、味に関しては抜群です!

1つ注意しておきたいことは、鰹節の下に隠れている大根おろし

福島県で生産されている「あさぎ大根」を使用しているそうです。

この大根の特徴が、とにかく辛みが強い!!

大根おろしをすべて混ぜ合わせてしまうと、辛みのみが襲い掛かってきますので注意してください。

そして、私がこのお店の虜になってしまったのが、冷たい「けんちんそば」

f:id:C-Kingfisher:20190212235112j:plain

元来、精進料理とされているけんちん汁は、だしに昆布や椎茸が使用されています。

肉や魚は使用していませんが、だしからのうまみ成分が凝縮されている逸品です。

刻み豆腐やごぼうに合わせ、ぴりっと辛みの効いた大根おろしをアクセントにその味の虜になってしまいますよ。

ぜひ、三澤屋さんで江戸時代の食文化を体現してみてください!

www.misawaya.jp

寒い冬には甘味処「三澤屋茶屋」で食べる甘いおしるこがおすすめ

蕎麦処である三澤屋さんでは、店舗向かいに甘味処の「三澤屋茶屋」も営業しています。

f:id:C-Kingfisher:20190212235302j:plain

  • 住所:〒969-5207 福島県南会津郡下郷町大内山本26-1
  • 電話:0241-68-2927
  • 営業時間:10:00~16:30
f:id:C-Kingfisher:20190212235606j:plainf:id:C-Kingfisher:20190212235600j:plain

小分けされた高遠そばをはじめ、寒い冬にはぴったりなおしるこや、甘みたっぷりで食感も楽しめるかりん糖まんじゅうがいただけます。

お持ち帰り用のコーヒーを片手に大内宿を散歩するのもよいですね。

f:id:C-Kingfisher:20190212235258j:plain

www.misawaya.jp

奇岩連なる景勝地「塔のへつり」

大内宿を後にして、向かったのは「塔のへつり」

大内宿から車で20分程の距離にある、福島県会津地方を流れる大川が形成する渓谷で、国の天然記念物にも指定されている景勝地です。

へつり」とは会津方言で、川に迫った険しい断崖を意味します。

百万年の歳月をかけ、浸食と風化を繰り返し見事な景観を創りました。

f:id:C-Kingfisher:20190212235332j:plain

  • 住所:〒969-5204  福島県南会津郡下郷町弥五島字下タ林
f:id:C-Kingfisher:20190212235313j:plainf:id:C-Kingfisher:20190212235316j:plain

長い年月を経て、のように削れられた奇岩の連なる景色は一見の価値ありです。

f:id:C-Kingfisher:20190212235346j:plain

しかしながら、私が訪れた冬はシーズンオフの為、周囲のお土産やさんは閉まっていました。

それに加え、対岸にかかる吊り橋も冬季閉鎖とのこと……。

「塔のへつり」は、紅葉の名所としても知られています。

吊り橋を渡り、浸食された部分は遊歩道として整備されており、秋になれば深々とえぐられた岩のアーチを巡って紅葉狩りが楽しめます。

f:id:C-Kingfisher:20190212235350j:plain

またリベンジしにきたいと思います!

江戸風情漂う「茅葺」の駅舎で足湯を堪能

塔のへつりから車で約10分ほどの距離にある「湯野上温泉駅(ゆのかみおんせんえき)」は、国内でも非常に珍しい茅葺屋根の駅舎です。

大内宿の玄関口として風情ある景観を有し、撮影スポットとしても人気があります

f:id:C-Kingfisher:20190212235412j:plain

駅舎の隣には、無料で利用できる足湯が併設されていました。

湯野上温泉駅を訪れた観光客の旅の安全と、近隣住民の健康と発展を祈願して「親子地蔵尊の湯」が建てられたそうです。

f:id:C-Kingfisher:20190305233254j:plain

  • 住所:〒969-5206 福島県南会津郡下郷町大字湯野上字大島乙74
  • 電話:0241-68-2533
  • 利用時間:8:30~19:00
  • 定休日:毎週水曜日の午前中(15時頃から利用可能)
  • 駐車場:あり

駅周辺はとても静かで、風情が感じられます。

湯野上温泉駅に入る列車の音に耳を傾けながら、足の疲れを癒すにはもってこいの場所でした。

f:id:C-Kingfisher:20190212235611j:plain

まとめ

以前にも訪れたことがある大内宿でしたが、今回は冬の景色を堪能してきました。

季節によって、それぞれの風情を感じることができる大内宿は、通年を通して観光客で賑わう観光スポットというのも納得できます。

高遠そばは見た目の印象はもちろん、やさしい味付けのお蕎麦はぜひとも食べてほしい逸品です。

三澤屋さんの他にも、多くのお蕎麦屋さん・お土産屋さんがありますので、ご自分のお気に入りを探してみてください。

次回は、湯野上温泉で疲れを癒しながら、塔のへつりでの紅葉狩りを目的に福島の地を訪れたいと思います!

大内宿への日帰り旅行は、動画でも公開していますのでご覧ください。


江戸時代の面影を今も残す大内宿への日帰り旅行